RubyGems の複数の脆弱性について

Ruby の標準添付ライブラリである RubyGems に、複数の脆弱性が発見されました。RubyGems の公式ブログにて報告されています

詳細

以下の脆弱性が報告されています。

  • CVE-2019-8320: Delete directory using symlink when decompressing tar
  • CVE-2019-8321: Escape sequence injection vulnerability in verbose
  • CVE-2019-8322: Escape sequence injection vulnerability in gem owner
  • CVE-2019-8323: Escape sequence injection vulnerability in API response handling
  • CVE-2019-8324: Installing a malicious gem may lead to arbitrary code execution
  • CVE-2019-8325: Escape sequence injection vulnerability in errors

この問題の影響を受けるバージョンの Ruby のユーザーは、最新の Ruby に更新するか、下記の回避策を取ってください。

影響を受けるバージョン

  • Ruby 2.3 系列の全てのリリース
  • Ruby 2.4.5 以前の全ての Ruby 2.4 系列
  • Ruby 2.5.3 以前の全ての Ruby 2.5 系列
  • Ruby 2.6.1 以前の全ての Ruby 2.6 系列
  • revision 67168 より前の開発版

回避策

原則としては、Ruby 自体を最新のリリースに更新してください。それができない場合は、以下のコマンドを実行することにより、RubyGems を最新版 (3.0.3 以降) に更新することによって、各脆弱性が修正されます。

gem update --system

もし何らかの理由で RubyGems 全体をも更新できない場合は、脆弱性対応のみを行うパッチが Ruby の各バージョン向けに用意されていますので、以下より入手・適用してください。

なお、開発版については、最新のリビジョンに更新してください。

クレジット

この脆弱性情報は、RubyGems 公式ブログに基づいています。

更新履歴

  • 2019-04-01 15:00:00 (JST) en第3版より訳出