CVE-2020-10933: socketライブラリのヒープ暴露脆弱性について

socketライブラリにヒープ暴露の脆弱性が発見されました。 この脆弱性は CVE-2020-10933 として登録されています。 ユーザのみなさんにはRubyを更新することを強くおすすめします。

詳細

BasicSocket#recv_nonblockBasicSocket#read_nonblock をサイズやバッファ引数を指定して起動すると、これらのメソッドはまずバッファを指定サイズにリサイズします。操作がブロックする場合には、データを一切コピーせずにリターンします。その結果、バッファ文字列はヒープの中の任意のデータを含むことになります。これにより、インタプリタの中の機密データを暴露してしまうかもしれません。

この問題はLinuxでのみ悪用されます。この問題はRuby 2.5.0からあります。2.4系列は脆弱ではありません。

影響を受けるバージョン

  • Ruby 2.5 系列: 2.5.7 およびそれ以前のバージョン
  • Ruby 2.6 系列: 2.6.5 およびそれ以前のバージョン
  • Ruby 2.7 系列: 2.7.0
  • commit 61b7f86248bd121be2e83768be71ef289e8e5b90 より前の開発版

クレジット

この脆弱性情報は、Samuel Williams 氏によって報告されました。

更新履歴

  • 2020-03-31 21:00:00 (JST) 初版